2007年03月13日

「ルーとソロモン2」三原順

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 「ルーとソロモン1」の続き第2巻です。
 話は中盤ということで一番楽しんで描かれているエピソードが多い気がします。

 ところで主役は「いじわるピア」だったんだなぁと、改めて読み返すと感じます。

 コミカルな話が多い中で一転シリアスなエピソード「屋根の上の犬」では、ピアとルーの間に実はもう1人子供がいた、という話でした。その子の名前はジョセフ。生まれることなく死んでしまったピアの弟。ジョセフの命日にピアは母親をお墓参りに行かせ、その間家の掃除やら何やらをして「良い子」になって母親を喜ばせてあげようと奮闘します。ただし邪魔なのがソロモンとルー。ピアはルーを炎天下の車の中に「つい」閉じ込め家の掃除に勤しみます。
 ソロモンは必死に水を車に入れてルーを守り、当然帰宅した母親はさんざんピアに怒ります。
 
 「私・・・もういいことなんかしない!
いい事だってだけで、嬉しくなって
  他の事・・・気にするの忘れるからダメ!」

 「ママ・・・ジョセフのお話しないで
  悲しくなっちゃうの
  だってピアは30点か40点のいい子で
  ジョセフはいつも100点満点のいい子だもの
  (略)
  ジョセフずるいんだもの」

 いじわるピアも裏を返すと愛情表現がものすごく下手な女の子で、ソロモンもまた愛情表現が微妙にずれてむくわれたことがない、似たものどうしなのかもしれないですね。。。

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タグ:三原順
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2007年03月10日

「獣王星」樹なつみ

 多作な作家さんだと思います。あと長編が多いですよね。描いている内容は全然違うんですが多作な雰囲気が河惣益巳さんと似ていると思いました。
 本作はそんな中にあって短い部類に入ります(全五巻)。
 最近アニメになって、尚且つ声優がKinkiKidsの堂本光一くんだったりと話題になってました。

 未来。地球から遠く離れたバルカン星系では地球からの移民が新たな文明を気づいていた。スペースコロニー「ユノ」で絶大的な権力を持っていたクライン家の双子トールとラーイがその日学校から帰宅すると父母が何者かによって殺害されていた。悲しむ間もなく二人は拉致され「獣王星」と呼ばれる流刑星へ落とされてしまう。そこは囚人達とそこで生まれた逞しい野童と殺人植物の支配する過酷な惑星だった。
 トールはそこで生き抜き父母の敵をとるためにこの星の支配者「獣王」になる決意をする。。。。

 私は元々SF好きなのでこの話の設定も構成もとても好みなんです。そして何よりラストが良い話でした。

 これだけ多作でこれだけクオリティを維持しているのってすごいことだなぁと感心してしまう作家の1人です。

獣王星 (第5巻)獣王星 (第5巻)
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価格 :
[タイトル] 獣王星 (第5巻)
[著者] 樹 なつみ
[種類] コミック
[発売日] 2003-04-28
[出版社] 白泉社

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タグ:樹なつみ
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2007年03月07日

「パンドラの秘密」高階良子

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 高階さん自身の代表作「マジシャン」の前身的作品「パンドラの秘密」を含む短編集。

 収録作品
「パンドラの秘密」・・・天才マジシャン葵昌吾を保護者に持つ由貴には6年より前の記憶がない。記憶は昌吾のくれたパンドラの箱の中に封印されていた。記憶を取り戻したい由貴は知り合った可奈と彼女のBFに箱の解体を依頼する。

「ネアク夫人」・・・万弥と直は愛し合う恋人どうしだったが、直のことが好きだった社長令嬢宮子はそれを許さず二人の旅行先のアンコールワットの遺跡の中で万弥を殺害してしまう。だが、死にたくないという万弥の思いが遺跡の蛇神ナーギの力を呼び覚まし彼女に復讐の機会を与えてくれた。

「竜神氏の遺産」・・・(これも続編が描かれています)冴子は友達と信州のある村を旅行中不思議な青年三郎と出会う。彼は何故か冴子のことを知っていて、この村の実力者竜神氏の元へ冴子を連れて行った。

「不思議な国の黒兎」・・・病弱な少女やよいは「丹鶴姫と黒兎」という童話が大好きだった。黒兎が姫のために姫の愛する者を連れてきてくれる話は思うように動けないやよいにとってはすばらしい夢物語だった。親戚の美里お姉が連れてきたBFの稔に会いたくてやよいは黒兎にお願いをする。(ブラックな結末が用意されています、が、こういう感じの話大好きです^^)

タグ:高階良子
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2007年03月06日

「2821コカコーラ」伸たまき

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 「パームシリーズ」の番外編、ではないんだけれど、キャラクターがみんな同じ顔なので彼らの子孫の話かも・・・とか思ってしまいそうな作品。

 はるか未来2821年。砂漠化が進んだ地球ではすっかり少なくなってしまった人類が41の異なった宗教区に分かれてくらしていた。そんな末期でも争いが耐えないのが世の習い。もっとも巨大なふたつの宗教区サスダゼルとヴォイドの戦争が始まろうとしていた。

 思えば「愛でなく」で環境問題についてものすごいディープに触れていましたが、このころから作者はすでに深い関心があったんですね。

 ジェームズそっくりさんのビダーがカーターそっくりのロディに呟いた
 「どうして人が手を触れると地面は砂になっちまうんだ?」
は印象的でした。



 
タグ:伸たまき
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2007年03月05日

「自転車にのって・・・」夢野一子

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 今は青年誌で活躍されていると聞いたのですが、これは「プチフラワー」で連載されていた作品です。

 元暴走族の土方明は蕎麦好きで冗談が嫌いの強面。単車を禁じられ自転車で突っ走る毎日。
 新入生の中野真子は乙女チックなかわいい女の子。自転車通学で、明に危ないところを助けてもらって以来彼のことが気になって仕方がない。一方明も真子のかわいさに一目ぼれ。
 だが性格から生い立ち何もかもが違いすぎる2人はなかなか上手く気持ちが伝えられない。。。。

 実を言うと夢野さんの作品はこの一作品しか読んだことがないのですが、手放せない作品として保存されています。

 一見普通のラブコメ・・・なんですが、主人公の明クンの性格がこの上もなく面白いんですよねーわーい(嬉しい顔)

 手元には二巻までしかないんですが、三巻完結だと思います。雑誌で最終回まで読んだのですが・・・もしかして三巻は出版されていない・・なんてことはないですよね。
 いつか見つけて手に入れたいと思っています。
タグ:夢野一子
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2007年03月03日

「日曜日はげんき!!」沖倉利津子

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 現在手元にないのですが別マの巻頭ピンナップで「セッチの一週間」みたいなタイトルの作品が掲載されたことがありました。曜日毎の詩で「♪強い子良い子元気なセッチ〜」と同じワンフレーズが書かれていて、ずっと記憶に残っています。

 沖倉利津子さんは三原順さんや萩尾望都さんみたく多大な影響を与えた作家、というわけではないのですが、ふと読み返すと良い作品ばかりだなぁと思う作家の1人です。(それが証拠にこの人の単行本は売り払ったことがない^^;)

 表題は「セッチシリーズ」と呼ばれる人気作品の第1巻。
 武田世津子ことセッチは女の子なのに男の子と遊んでいる方が大好きな野球大好き勉強大嫌いな活発な中一の女の子。
 そんなセッチの初恋の相手は同級生の川中島くん。でも親友のえみちゃんと川中島くんが実は両思いだということを知ったセッチは自分に遠慮して川中島くんを振ったえみちゃんと2人をくっつけるべくある作戦を思いつく。。。。。

 他「水曜日にウェンズディがやってきた!!」
  「月曜日ハンパ者の乱」
  「土曜日は何の日?!」

 主人公のセッチをはじめ、となりに住んでいる大学生のおにいちゃんからクラス一人一人個性的でそれぞれに独立した番外編なんかもあって楽しいシリーズでした。
タグ:沖倉利津子
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2007年03月02日

「いらかの波」河あきら

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 私の知っている中で河さん一番の長編です(レディコミに移られてからはあまり知らないので)。
 忘れもしない、初めて別マを自分で購入した記念の一冊目が「いらかの波」連載スタート号でした^^
 ストーリーはそれまで私の中にあった「河あきら=悲劇」の概念を払拭させるような明るい楽しい話でした。

 中学二年で転校してきた小林渡は転校早々問題児としてクラスや学校中で注目の的となる。教室で賭け事はする。火災報知器を鳴らす。取っ組み合いの代打をかってでる。
 番町やとなりの家に住む生徒会長の島津亮たちに目をつけられても渡はどこ吹く風、常にマイペース。クラスは俄然活気付き、学級委員の江藤茜は面白くない。一方茜の親友の三木なおみは渡に一目ぼれしてしまう。
 そんな渡だったが実は小林家の養子で実の親はいない。そのため家では猫をかぶりつとめておとなしく過ごしていた。。。

 とにかくこの話はそれぞれのキャラクターが個性的で魅力的で読んでいて楽しくなります。文庫で復刻されているようなので機会があったら是非読んでみてください。オススメです。

タグ:河あきら
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2007年02月28日

「グレープフルーツ14号」

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 1984/2/25発行

 「内容」
・巻頭カラーピンナップは森川久美さんと大和和紀さん(和紀さんの作品は「あさきゆめみし」です^^)

「リアンダ」名香智子・・・「レディギネヴィア」に収録されている1作です。結婚後の話第一弾ということで、私はここから読み始めました。二人の結婚後2年が経過したもののイギリスとドイツを行ったり来たりの生活のためいまだに妻を見るとあがってしまうリアンダだったが、アラブの石油成金がギネヴィアに恋したことから壮絶なバトルが始まった。

「ねじの回転」たらさわみち・・・いつもの少年合唱団のキャラが「ねじの回転(原作Hジェイムズ)」を演じます。

「道草」石井かおり・・・グレープフルーツ賞特別賞を受賞した作品。普通の商業雑誌とちがうところはこの作品がすべて「切り絵」でつくられていることです。う〜ん・・・すごいです。

他・坂田靖子、中山星香、橋本多佳子、山田章博 等

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2007年02月27日

「A-A'」萩尾望都

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 赤いたてがみを持つ遺伝子改良をされた一角獣種と呼ばれる少女達の連作。
 一角獣種は皆盛り上がった頭部に赤いたてがみを持ち、反射神経や注意力がにぶいかわりに赤外線の波長まで見える視力を持つ。そして感情の起伏がとぼしく一見して不愛想に思われてしまう。
 ただ、感情がないのではなく表現するすべが下手か普通の人と表現の方法が違うだけで、本当は誰よりもやさしく繊細で傷つきやすい。

 「A-A'」辺境惑星ムンゼルの開発事故で亡くなった一角獣種のアデラドのクローンが再び惑星ムンゼルに赴任した。一同が歓迎する中レグだけはクローンのアデラドを受け入れることが出来ない。彼とアデラドは愛し合い、死んだはずのアデラドが目の前にいることが耐えられなかった。
 ・・・なんと言うか「究極の純愛ドラマ」を見ているような気がしました。とても美しい話です。

 「4/4カトルカース」子供頃の体験がもとで念動力を上手く操ることができない劣等性のモリが同じ施設で育てられている一角獣種のトリルと出会う。トリルは退行が著しく感情もなく言葉もほとんどしゃべれない少女だったが、モリは彼女と接するうちにトリルにも感情があることに気づく。そしてモリの念動力と共鳴を起こしたトリルに感情の解放が起きたが・・・。
 ・・・「A-A'」は良質の夢物語という感じでしたが、こちらは人間の弱い部分や卑怯な部分がトリルを破壊してしまうという結末で、やるせなかったです。

 「X+Y」火星に移住したモリは再び一角獣種の(今回は)少年・タクトと出会う。トリルと比べるとタクトは(とんちんかんながら)よくしゃべりモリは急速にタクトに惹かれていく。だがモリの不用意な言葉がタクトを「モリのみを忘れる」記憶喪失にしてしまい、モリはタクトの記憶を取り戻そうと彼の後を追う。
 ・・・前回失恋してしまったモリとタクトの話ですが、私的に「ちょっと生臭かった」かもたらーっ(汗)でもラストはハッピーエンドで本当にホッとしました。本当にそこらへんは上手く作っているなぁと感動です。
タグ:萩尾望都
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2007年02月26日

作家別インデックス(2007/1/31迄)

萩尾望都
 「ポーの一族」
 「アロイス」
 チェリッシュブック1「少年よ」

三原順
 「はみだしっ子1」

森川久美
 「シメール」

水樹和佳(子)
 「樹魔・伝説」

宮崎駿
 「風の谷のナウシカ」

山田ミネコ
 ハルマゲドンシリーズ「冬の円盤」
 ハルマゲドンシリーズ2「西の22」
 チェリッシュブック8「ひそやかな童話」

山本鈴美香
 「ひっくりかえったおもちゃ箱」

吉田秋生
 「吉祥天女」

よしながふみ
 「彼は花園で夢を見る」

和田慎二
 「大逃亡」
posted by 鳥頭雛豆(とりあたまひよこまめ) at 22:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家別indexな-わ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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